こんにちは。
島村竜一です。
システム開発に関わっておよそ20年。
ノーコードの開発に関わっておよそ5年になります。
ここのところデジタルトランスフォーメーション(DX)やノーコードの案件開発や
教えることが増えてきました。
あらためてデジタルトランスフォーメーション(DX)とはなんなのか?
そしてなぜいまここに取り組まなくていはいけないのかをまとめてみました。
目次
デジタルトランスフォーメーション(DX)とは
そもそもデジタルトランスフォーメーション(DX)を初めて定義したのは
スウェーデンのウメオ大学教授であるエリック・ストルターマン氏が2004年に提唱した概念になります。
The digital transformation can be understood as the changes that the digital technology causes or influences in all aspects of human life. (Erik Stolterman Umea University,Sweden)
引用-https://www8.informatik.umu.se/~acroon/Publikationer%20Anna/Stolterman.pdf
ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させることと言われています。
分かったような分からないような抽象的な言葉ですね。
2018年経済産業省が公表した「DX 推進指標」とそのガイダンス
https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190731003/20190731003-1.pdf
においてはより具体的に
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、
顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、
業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること引用-「DX 推進指標」とそのガイダンス
https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190731003/20190731003-1.pdf
と記載されています。
これを読んでいるあなたも感じているいると思いますが
いまさまざまなルールが変わっていこうとしています。
そんななかオンラインにあわせて企業がまるっと変わり、新しいビジネスの活路をオンラインに見出していくための施策がこのデジタルトランスフォーメーション(DX)になります。
そもそもなぜデジタルトランスフォーメーション(DX)をしなくてはいけないのか?
いまさらですが、企業はこれまでと同じ事業や戦略では生き残れないと危機感を持ち始めています。
これには大きく変わったビジネス環境の変化とテクノロジーの進展があげられます
これまでの常識が通用しなくなったビジネス環境の変化とクラウドのような新しい技術が手軽に始められるようになったのが要因になります。
一昔あったワープロ打ちの仕事はなくなり
だれでもパソコンを使って文章が書けるようになりました。
飛脚や駕籠かきが電車や車に仕事を奪われたようにこれまでと同じことをしていては生き残ってはいけません。
さらに少子高齢化による国内市場の飽和感、
コロナウィルスによる直接会うことが難しくなりオンライン営業へのシフト化
Amazon、Uberなどの新しい技術を元にしたビジネスモデルのチェンジなど
あまりにさまざまなことが変わってきています。
活路を見出すためにも
常識が通用しなくなったビジネス環境の変化とクラウドのような新しい技術を元にした
DX(デジタルトランスフォーメーション)は企業が生き残るために必要不可欠なものとなっています。
デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現の鍵となるよく使われるツール
デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現するために、企業にはデジタル化する社会への対応が求められています。ビジネスの最前線ではITやデジタル技術を活用する可能性がどんどん拡大していっています。
一昔前だとデジタル技術を実現するための技術は非常に高価なものが多かったものですが、いまや非常に手軽に始めることができるようになりました。
私がもしくは顧客にとりいれているデジタル技術の製品をご紹介いたします。
MA
もしかするとMAに関してはまだまだ知名度は低いのかもしれません。
MAというのはホームページに来たユーザー一人ひとりの熱量が分かるようになるツールです。
営業の観点から言うとすべての人に同じアプローチしてはもちろんいけません。
なぜならファン度もしくは商品に関する熱量が違うからです。
MAを使うと熱量に応じたユーザを洗い出すことができるのでこれからのオンラインビジネスに欠かせない製品の一つです。
WordPress
いまやホームページを作るというとほぼWordPressになったのが今の世の中です。
御存知の通り昔はホームページを作るというとプログラミングをガリガリ書く必要がありました。
それがWordPressのおかげでだいぶプログラミングをする必要がなくなり、素早い情報発信ができるようになりました。
スプレッドシート(Google Workspace)
長いことビジネスの現場で資料作成といえばマイクロソフト製品!
その代名詞といえるのがEXCELでした。
EXCELが単独のパソコンで使い印刷することが目的だとすると、
スプレッドシートはクラウド上で複数人で同時に仕事をするのが目的です。
一箇所に集まるのが厳しいコロナ配下でクラウド上で最大50人まで同時に同じファイルを編集できるスプレッドシートの人気はどんどん伸びていっています。
あまりに多くの人がスプレッドシート(Google Workspace)に移行したようです。
そのため当初は複数人使用した場合はクラウド上にファイルを無制限に保存できましたが現在では容量制限がかかるほどです。
Zoom
コロナ配下でリアルにお会いするのが厳しい時代となりました。
そのため営業、セミナーなどでリアル動画配信技術は欠かせないものとなりました。
リアル動画配信技術イコールZoomといってもいいのではないのでしょうか?
御存知の通りデジタルトランスフォーメーション(DX)に限らずいまやビジネスに欠かせないものとZoomはなりました。
Python
2020年前後IT関連の書籍で大ヒットを飛ばしたのがこのPythonではないでしょうか?
数年前まで一冊もなかったのに驚くような状態ですね。ここのところAI,システム開発系のPython書籍の出版が続いています。
ただ一般的にあまり知られていませんが
Pythonの最大の強みは「データ分析」になります。
EXCEL、ACCESS、Oracleなどのデータベースのデータを分析したりすることができます。
なにより間違ったデータなどを直すこともできます。
これからデジタルトランスフォーメーション(DX)を行うにあたって欠かせない技術の一つです。
時代の背景から職業訓練校やパソコンスクールなどでPythonを島村も教える機会が増えてきました。
早わかり読本紹介
DXについては、2021年現在さまざまな書籍が発売されています。
私も顧客や授業などで説明するために何冊か購入いたしました。
そのなかでわかりやすく説明されている書籍を三冊ご紹介します。
いちばんやさしいDXの教本 人気講師が教えるビジネスを変革する攻めのIT戦略 「いちばんやさしい教本」シリーズ
https://amzn.to/3yPA7aS
デジタルトランスフォーメーション(DX)をまずやってみたいという方におすすめの書籍です。
実践方法について丁寧に順を追って非常にわかりやすく説明されています。
DX時代の開発手法として、
Step1.アナログデータのデジタル化→デジタイゼーション
Step2.ビジネスプロセスをデジタル化する→デジタライゼーション
と順をおって行う方法が記述されています。
実際に自社で行った事例が記載されているので順をおって自社に取り入れることができる書籍です。
未来IT図解 これからのDX デジタルトランスフォーメーション
https://amzn.to/2T2cywi
はじめてデジタルトランスフォーメーション(DX)を取り組みたい方におすすめの書籍です。
なぜデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組むべきなのかがすぐわかる入門書になります。
基礎から学ぶ ノーコード開発
https://amzn.to/3k3CiDO
デジタルトランスフォーメーション(DX)を行うためには素早く使えるかつ分かりやすい業務システムを作ることが大切になります。そのとき考えていただきたいのがノーコード開発になります。ノーコードというとバズワードのように感じられるかもしれません。
それでも、
いままで多額のお金をかけないと作ることができなかったアプリが無料もしくは少額でできるのはものすごい魅力的です。ビジネスをオンライン化、デジタル化を検討されたい方にお勧めしたい書籍です。
2025年の崖とは?経済産業省が課題にあげていること!
経済産業省は「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」の議論をレポートにしてまとめています。
この中で2025年の崖について記載されています。
使えない過去の遺産となったレガシーシステムをどうするのかという問題が解決されない場合
DXが実現できないのみでなく2025年移行、最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性があると言われています。経済産業省 デジタルトランスフォーメーション
DXレポート ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開
すでに2021年現在でも大量のIT人材の不足が上がっています。
デジタルトランスフォーメーション(DX)を使えば勝てるのではなくそもそも
デジタルトランスフォーメーション(DX)ができないと企業の利益そのものが大幅に減るということです。
日本のIT企業はほぼ人材派遣で成り立っていると言ってもよく、なかなかその体制が抜け出せてはいません。
さらに既存システムの老朽化、複雑化が指摘されています。
過去に企業の遺産として作られたITシステムどうするのかがこれからの企業課題として上がってきています。
現実問題として
EXCEL、ACCESS(マイクロソフト製品)で作られた業務システムをどうするのかが一番の鍵となります。
手軽に導入できるといったことで広まったEXCEL、ACCESS(マイクロソフト製品)ですが、ド素人が作ったシステムのため使い勝手も悪く設計も間違っている可能性が高いです。
まずはこのあたりを見直し、
クラウド化して必要なデータを取り出せるようにすることが急務です。
島村の過去の経験でいうと、
GoogleのAppSheetに移行したり、
EXCELのシステムはスプレッドシートに移行することがお勧めです。
この場合問題となるのはExcelのVBAで書かれた部分になりますが
ExcelのVBAをスプレッドシートで扱えるようにするアドオンが公開されています。
注意点として無料版のスプレッドシートでは使えず
Google Workspace EnterprisePlusおよびGSuite Enterprise forEducationでの契約が必要になります。
注意すべき点はありますが、システムを作り直すよりははるかにいいはずです。
このあたりも検討されることをお勧めします。
デジタルトランスフォーメーション(DX)への課題
経済産業省 がまとめたDXレポート2中間取りまとめ(サマリー)
https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201228004/20201228004-1.pdf
によると
企業の全体の9割以上がDX未着手企業(DXについて知らない),DX途上企業(DXを進めたいが、散発的な実施に留まっている)の状態です。
ではなぜDXができないのかというと
デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会(第1回)議事要旨 の
(3)あるべきITシステムを実現する上での課題は何か。
を抜粋すると
- IT産業が巨大化している今般、刷新する業務の大きさや方向性が分かっておらず、ユーザ側はベンダーに丸投げ状態。ベンダー側もそのまま要望を受けてしまうという構造に問題がある。
- 日本において、ベンダー企業はユーザ企業のことを理解しているだろうと認識され、ベンダー責任になりやすい。
- 責任は全てベンダー側にあると判断されるような状況下では、レガシー化しているシステムの刷新は、ベンダー側のリスクが高すぎて負いきれない。
- 中堅・中小企業は大手企業と比較すると、よりシステム刷新をベンダー企業に丸投げすることが多く、自力でやり遂げることは困難 。
- ITのことは難しいといわれる一方、ベンダー企業はユーザ企業のドメインの知識があまりないというような状況。
- デザイン思 やアジャイルなど様々な要素を取り入れ始めているが、米国と比較すると日本の遅れを感じる。
- IT技術が陳腐化する中、日本の終身雇用制度と合わないため、人材育成・獲得が大きな課題となっている。
- 米国の大学では、IT授業の中でAIとは何か、どのようなロジックなのかという教育を施しており、日本の大学においてそれが実施できているかが気になる。
まるでもうほぼほぼDXなんてこの日本では無理という勢いの文章です。
デジタルトランスフォーメーション(DX)を成功させる方法
2020年からはじまったコロナウィルスによるパンデミック(感染症の大流行)に限らず、広域災害など企業活動に影響を及ぼすリスクがすでに存在していることを前提に業務や働き方を見直す必要がでてきています。
また他社との差別化を行うためにオンライン化のビジネスモデルチェンジであるデジタルトランスフォーメーション(DX)は欠かせません。
デジタルトランスフォーメーション(DX)への課題でも書きましたが企業全体の9割以上がDX未着手企業(DXについて知らない),DX途上企業(DXを進めたいが、散発的な実施に留まっている)の状態です。
いくつかのDXに多少関わってきた経験からデジタルトランスフォーメーション(DX)を成功させるための要因についてまとめてみました。
従業員の意識改革
まずこれを徹底して行う必要がでてきます。会社員としてはどちらかというと定型的な作業が多いものになります。
そのため未知数となるデジタルトランスフォーメーション(DX)はどちらかというと余計なものに考えがちです。
いくら上司の人間が旗を振っても、現場では今ある仕事をこなすのでいっぱいいっぱいなのが現状です。
どこの会社でも遊んでいる社員を雇っている余裕はないのですから。
そのためデジタルトランスフォーメーション(DX)は自分には関係ない、もしくはどちらかというと見ないふりをします。
会社をバカにしているわけではなく、やっている余裕は自分にはないという意識が生まれてしまいます。
でも結局のところ会社が生き残るためにも、もし今の会社をやめて別の場所で生きていくためにも
デジタルトランスフォーメーション(DX)は必須となります。
まずは
従業員にそのことを意識させ自分ごととして一緒にやっていくと気持ちをもたせることが大切です。
新しいビジネスの構築よりも先に現場の作業を減らすことが先決!
経営陣が
いくらデジタルトランスフォーメーション(DX)をしたい。
オンライン化がしたいと思ったところで人がいないのです。
今いる人達は現場の仕事で手一杯!新しく人を雇うにしても教育している暇なんてなかなかありません。
さらに中小零細企業にとってスーパーマンのような人を雇うことなどほぼ無理です。
ならば
今ある仕事をITの力を使って減らす、もしくは業務そのものを見直す。
そういう作業が必要になります。
新しいビジネスを行うためのリソースを確保するためにも現場の作業を減らしましょう!
まとめ:デジタルトランスフォーメーション(DX)をしないと生き残れない!
第四次産業といわれる大きなパラダイム・シフトが今たしかに起こっています。
ビジネスや暮らしの変化はものすごい勢いで進んでいっています。
最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一、生き残るのは変化できる者である
進化論で有名なダーウィンがいった言葉ではないという話もありますが。。。。
変わったものだけが生き残れるのはたしかに事実です。
生き残るためにもデジタルトランスフォーメーション(DX)に対応していきましょう。
すこしづつやっていけばきっと大丈夫ですよ。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
島村竜一
2021年07月現在は新しくノーコーディングでできるデータベースアプリ「adalo」
の講座を作成中です。2021年9月上旬の公開を目指しています。
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仕事の生産性をあげるためさまざまな方法を試しました。その結果UiPathにたどり着き現在UiPathを使った業務効率化の開発、講師の仕事をしています。
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