2026年1月27日、東京で開催されたStripeユーザーのコミュニティイベント「JP_Stripes Tokyo vol.26」に参加してきました。今回のテーマは、オンラインとオフラインの決済を融合させる革新的なソリューション「Stripe Terminal」。会場は開発者や事業者の熱気に包まれ、決済の未来を垣間見る刺激的な時間となりました。
本記事では、イベントで語られたStripe Terminalの最新動向や注目ポイントを徹底解説します。実店舗ビジネスの可能性をどう広げるのか、開発者にとっての魅力とは何か、そして国内外の先進的な活用事例まで、私がイベントで得た学びを余すところなくお届けします。これからの決済体験がどう変わっていくのか、その最前線をぜひ体感してください。
こんにちは 島村竜一です。
目次
この記事を読んでほしい人
本記事は、決済テクノロジーの進化がビジネスに与える影響に関心のある、以下のような方々に特におすすめです。
- 実店舗(小売店、飲食店、サロンなど)を経営されている事業責任者の方
- オフラインでの決済システム導入や刷新を検討している方
- POS(Point of Sale)システムの開発に携わっているエンジニアやプロダクトマネージャー
- オンラインとオフラインを連携させたOMO(Online Merges with Offline)戦略に関心のある方
- Stripeを利用しており、さらなる活用方法を模索している方
- 最新のFinTechや決済ソリューションの動向をキャッチアップしたい方
2026年1月27日開催「JP_Stripes Tokyo vol.26」参加レポート
2026年1月27日の夜、東京・株式会社ヌーラボ 東京オフィスにStripeに興味のあるユーザーに参加しました。



今回のvol.26は、「実店舗決済の未来を創造する Stripe Terminal」というテーマが掲げられ、特に注目度の高い回となりました。キャッシュレス化が社会に浸透し、オンラインとオフラインの垣根が消えつつある今、多くの事業者が次世代の決済体験を模索しています。その強力な答えとなり得るのが、まさにStripe Terminalなのです。
短い時間でしたが実践的なStripeのさまざまな情報がやりとりされました。

なぜ今「Stripe Terminal」が決済の未来を変えるのか
そもそも、なぜ今「Stripe Terminal」がこれほどまでに注目を集めているのでしょうか。それは、Stripe Terminalが単なる「カードリーダー」や「決済端末」ではないからです。イベントの基調講演で繰り返し強調されていたのは、Stripe Terminalが「オンラインとオフラインの決済を統合し、一貫した顧客体験とデータ活用を実現するプラットフォーム」であるという点です。
これまで、多くのビジネスにおいてオンライン決済と実店舗でのオフライン決済は、それぞれ別のシステムで管理されていました。オンラインストアの売上データと、店舗のPOSレジの売上データは分断され、顧客情報もバラバラ。これにより、「オンラインで購入した商品を店舗で返品する」「店舗での購買履歴に基づいたクーポンをオンラインで発行する」といった、顧客にとっては当たり前であってほしい体験の実現が困難でした。
Stripe Terminalは、この分断された世界を終わらせます。Stripeが提供する強力なオンライン決済基盤と物理的な決済端末をシームレスに連携。これにより、事業者はすべての決済チャネルのデータを一元的に管理できるようになります。顧客がオンラインで購入しようが、店舗で支払おうが、そのすべてがStripe上の同じ顧客プロファイルに紐づけられるのです。
この統合がもたらす価値は計り知れません。顧客理解の深化、パーソナライズされたマーケティングの実現、在庫管理の最適化、そして何より、チャネルを意識させないシームレスな購買体験の提供。これらすべてが、Stripe Terminalを基盤とすることで可能になります。コロナ禍を経て消費者の購買行動が多様化した現代において、この「決済の統合」こそが、ビジネス成長の鍵を握っているのです。
イベントで語られたStripe Terminalの注目ポイント

びっくりしたのはすでに顔認証できる技術がでているとは。。。
イベントでは、Stripe Terminalの魅力を多角的に掘り下げるセッションが数多く行われました。ここでは、特に重要だと感じた3つの注目ポイント、「オフライン決済機能」「開発者体験」「先進的な活用事例」について詳しく解説します。
実店舗ビジネスを加速させるオフライン決済機能とは



Stripe Terminalが提供するのは、現代のビジネスニーズに応える洗練されたオフライン決済機能です。イベントでは、その機能の幅広さと信頼性が強調されていました。
まず、対応する決済方法の豊富さが挙げられます。主要なクレジットカードブランド(Visa, Mastercard, Amexなど)でスムーズな決済を実現できます。(※対応決済方法は国や地域によって異なります)
次に、その信頼性とセキュリティです。Stripe Terminalのリーダーは、エンドツーエンド暗号化(E2EE)とP2PE(Point-to-Point Encryption)認定を受けています。これは、カード情報がリーダーで読み取られた瞬間からStripeのサーバーに届くまで、最高レベルで暗号化されていることを意味します。これにより、事業者は機密性の高いカード情報を自社のシステムで扱う必要がなくなり、PCI DSS準拠の負担を大幅に軽減できます。安心してビジネスに集中できる環境は、事業者にとって大きなメリットです。
さらに、クラウドベースでの端末管理機能も特筆すべき点です。Stripeダッシュボードから、すべての決済端末の状況をリアルタイムで確認し、設定変更やソフトウェアのアップデートを遠隔で行うことが可能です。複数の店舗を展開している場合でも、本部から全店舗の端末を一元的に管理できるため、運用コストを大幅に削減できます。新しい店舗のセットアップも、端末をインターネットに接続するだけで完了するため、ビジネスの拡大をスピーディーにサポートします。
これらの強力なオフライン決済機能が、オンラインのStripeプラットフォームと完全に統合されていること。これが、Stripe Terminalが単なる決済端末ではない、ビジネスを加速させるためのプラットフォームである所以なのです。
開発者が惹かれる導入の手軽さと高いカスタマイズ性
Stripe Terminalが多くの開発者から支持される最大の理由は、その圧倒的な「導入の手軽さ」と「高いカスタマイズ性」にあります。セッションを担当したStripeのエンジニアは、これを「開発者体験(Developer Experience)への徹底的なこだわり」と表現していました。
従来の決済端末の導入は、複雑な手続きや専門的な知識が必要で、開発者にとっては大きな負担でした。しかし、Stripe Terminalは、iOS, Android, JavaScriptに対応した最新のSDK(Software Development Kit)を提供しており、開発者は使い慣れた言語で、わずか数行のコードを既存のアプリケーションに追加するだけで、決済機能を実装できます。
例えば、自社で開発したタブレットPOSアプリに決済機能を追加したい場合、Stripe Terminal SDKを組み込むことで、アプリ内から直接カードリーダーを制御し、決済処理を実行できるようになります。決済の開始から完了までのフローを、すべて自社のアプリ内で完結させられるため、一貫性のあるユーザー体験を提供できます。
さらに、Stripe Terminalの真価は、その高いカスタマイズ性にあります。提供されるAPI(Application Programming Interface)を利用することで、決済フローをビジネスの要件に合わせて自由自在に設計できます。例えば、レストランであればテーブル会計のフローを、小売店であれば行列緩和のためのモバイル決済フローを、それぞれ最適化して構築することが可能です。
決済画面のUI(ユーザーインターフェース)もカスタマイズできます。リーダーのディスプレイに表示されるロゴやメッセージを自社のブランドに合わせて変更し、顧客に安心感とブランドの世界観を提供できます。このように、決済という顧客接点を、単なる支払いの場からブランド体験を高める場へと昇華させることができるのです。
充実した開発者向けドキュメントや、実際の端末がなくても開発を進められるシミュレーターの存在も、開発プロセスをスムーズにします。この徹底的に磨き上げられた開発者体験こそが、多くのイノベーティブな企業がStripe Terminalを選択する理由なのです。
国内外の先進的な活用事例から学ぶ成功のヒント
イベントでは、国内外の様々な業界でStripe Terminalがどのように活用されているか、具体的な事例が紹介されました。これらの事例は、自社ビジネスへの応用を考える上で非常に大きなヒントとなります。
事例その1:イベント会場でのグッズ販売
大規模な音楽フェスや展示会では、短時間に多くの来場者がグッズ販売所に集中し、長い行列が発生することが課題です。たとえばこんなアイディアはいかがでしょうか?
イベント主催者は、複数のスタッフがStripe Terminalのモバイルリーダーを持ち、列に並んでいる来場者のもとへ移動して決済を行う「フロアペイメント」を導入する。これにより、レジの待ち時間が劇的に短縮され、顧客体験の向上と売上機会の最大化を両立させることに成功します。クラウドベースで売上状況をリアルタイムに把握できるため、人気商品の在庫管理も効率化できたといいます。
またStripe担当者が当日強くいっていましたが次の日もし別のイベントがあったときには別の決済の仕組みとして支払先を変えてStripe Terminalのモバイルリーダーを貸し出すことはできるということです。
Stripe担当者は繰り返しなんどもいっていましたが、「これを元に新しいビジネス体験を作ってほしい」と繰り返しいっていました。(細かい言葉はちがいますが、新しい決済の仕組みを作ってほしい、そして新しいビジネス体験を作ってほしいとのことでした)
これらの事例からわかるのは、Stripe Terminalが単一のソリューションではなく、ビジネスの課題や目指す顧客体験に応じて、柔軟に形を変えることができる「プラットフォーム」であるということです。自社のビジネスのどこに「分断」や「非効率」が存在するのかを考え、それをStripe Terminalでどう繋ぎ、解決できるかを想像することが、成功への第一歩となるでしょう。
Stripe Terminalが切り拓くこれからの決済体験
今回のイベントを通じて確信したのは、Stripe Terminalが単なる決済の効率化ツールではなく、これからの「決済体験」そのものを再定義する力を持っているということです。
これからの決済は、単に「お金を払う」という行為ではなくなります。それは、顧客とビジネスとの関係性を深めるための重要なコミュニケーションの接点となるのです。Stripe Terminalによってオンラインとオフラインのデータが統合されることで、ビジネスは顧客一人ひとりをより深く理解し、これまで以上にパーソナライズされた価値を提供できるようになります。
例えば、カフェの常連客が来店した際、POSシステムが過去の注文履歴から「いつものコーヒーですね」と表示し、Terminalにはその顧客だけが使える特別なクーポンが自動で適用される。あるいは、アパレル店で試着した商品をその場で購入せず帰宅した顧客に、後からオンラインストアで使えるリマインダーが送られ、スムーズに購入できる。このような、オンラインとオフラインの境界を感じさせない、一人ひとりに寄り添ったシームレスな体験が当たり前になっていくでしょう。
さらに、決済データはビジネスの意思決定を支える強力なインサイトの源泉となります。どの商品がどの時間帯に、どの決済方法で売れているのか。リピーターと新規顧客の購買行動の違いは何か。これらのデータをStripeのダッシュボードで一元的に分析することで、よりデータに基づいた店舗運営やマーケティング戦略の立案が可能になります。
Stripe Terminalが切り拓くのは、決済がビジネスのバックグラウンドに溶け込み、顧客がより快適で豊かな購買体験を享受できる未来です。その未来は、もうすぐそこまで来ています。
イベント全体の雰囲気と参加して得られた学び
「JP_Stripes Tokyo vol.26」は、技術的な学びだけでなく、コミュニティの熱量を肌で感じられる素晴らしいイベントでした。会場には様々なバックグラウンドを持つ人々が集まり、セッションの合間や懇親会では、Stripeという共通言語を通じて活発な情報交換が行われていました。
「自社のPOSシステムにTerminalを組み込みたいが、どこから手をつけるべきか」「オフラインのサブスクリプション決済をどう実現するか」といった具体的な相談から、「決済データとCRMを連携させて、新しい顧客体験を作れないか」といった未来志向のディスカッションまで、至る所で熱い会話が繰り広げられていました。
私がこのイベントで得た最大の学びは、「決済基盤の柔軟性が、ビジネスの成長速度と顧客体験の質を決定づける」という事実です。変化の激しい時代において、固定化されたシステムはビジネスの足かせになりかねません。Stripe Terminalのように、APIを通じて外部のシステムと柔軟に連携でき、ビジネスの成長に合わせて機能を拡張できるプラットフォームを選択することが、いかに重要であるかを再認識させられました。
テクノロジーの力でビジネスの課題を解決し、新しい価値を創造しようとする人々のエネルギーに触れ、私自身も大いに刺激を受けました。このような素晴らしいコミュニティに参加できたことを、心から嬉しく思います。
まとめ
今回は、2026年1月27日に開催された「JP_Stripes Tokyo vol.26」の参加レポートとして、特に注目を集めた「Stripe Terminal」の最新動向と可能性について解説しました。
本記事のポイントを改めて整理します。
- 決済の統合: Stripe Terminalは、オンラインとオフラインの決済を統合し、一貫した顧客データ管理とシームレスな購買体験を実現するプラットフォームです。
- 多彩な機能と高い安全性: 豊富な決済方法に対応し、最高レベルのセキュリティ(P2PE)とクラウドベースの端末管理機能を提供します。
- 優れた開発者体験: SDKとAPIにより、既存のシステムへ簡単かつ迅速に決済機能を導入でき、ビジネス要件に合わせた高いカスタマイズ性を誇ります。
- ビジネスの加速: 先進的な活用事例が示すように、Stripe Terminalは新しいビジネスの推進、業務効率化、新たな顧客体験の創出を可能にし、ビジネスを加速させます。
Stripe Terminalは、もはや単なる決済端末の選択肢の一つではありません。それは、これからの時代を勝ち抜くための「ビジネスOS」とも言えるべき戦略的な基盤です。もしあなたのビジネスが実店舗を持ち、顧客との関係性をさらに深化させたいと考えているのであれば、Stripe Terminalの導入を検討する価値は非常にあると言えるでしょう。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次のブログでお逢いしましょう
仕事の生産性をあげるためさまざまな方法を試しました。その結果UiPathにたどり着き現在UiPathを使った業務効率化の開発、講師の仕事をしています。
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